恐怖の世界
最近知ったゲームである。
レビューを見ると『クソゲー』と書いている人が多数いる中、好きな人には嵌まる中毒性があるゲーム、とあった。
昔、クラスにみんなから何故か嫌われている子がいて、僕からしたらどうして嫌われているのかわからない。
みんなが悪く言えば言うほど気になってしまう。嫌いになりたくなくなってしまう。
んで、その子を家に招待して遊んだんです。
ま、取り留めのない時間が過ぎましてね、帰宅の段となった。
僕は安っぽい同情心から、その子にゲームを貸してあげたんです。少しでも彼女の日常が豊かになればと思って。
それからクラス替えまで別に話すこともなく、彼女からゲームを返すという行動が一度も訪れることはなかった。
恐怖の世界、僕は彼女を家に招き入れてしまった。
1日だけコントローラーを2時間ほど握った。
みんなが言うほど酷いゲームじゃない。ちゃんと理解すれば面白味があるゲームだ。
みんなは彼女と向き合ったのだろうか、ちゃんと向き合ったうえで嫌いになったのだろうか。
これ以上続けたらコントローラーを離せなくなる、そう思い僕はswitchの電源を切った。
恐怖の世界は面白い。だが、彼女に貸したゲームが返ってくることはもうないだろう。