三つ目族の末裔

街中で歩きスマホをしている人をよく見かける。

 

残念ながら人間の目は2つしかない。2つしかない目でスマホを追いつつ、他の事を行うことなどとても人間業ではない。

 

そうか、彼等はきっと三つ目族の末裔なのだ。2つの目で何かを追いつつ他の事をしたがるのは目が3つあったときの悲しい名残りなのだ。

恐怖の世界

最近知ったゲームである。

 

レビューを見ると『クソゲー』と書いている人が多数いる中、好きな人には嵌まる中毒性があるゲーム、とあった。

 

 

昔、クラスにみんなから何故か嫌われている子がいて、僕からしたらどうして嫌われているのかわからない。

 

みんなが悪く言えば言うほど気になってしまう。嫌いになりたくなくなってしまう。

 

んで、その子を家に招待して遊んだんです。

 

ま、取り留めのない時間が過ぎましてね、帰宅の段となった。

 

僕は安っぽい同情心から、その子にゲームを貸してあげたんです。少しでも彼女の日常が豊かになればと思って。

 

それからクラス替えまで別に話すこともなく、彼女からゲームを返すという行動が一度も訪れることはなかった。

 

 

恐怖の世界、僕は彼女を家に招き入れてしまった。

 

1日だけコントローラーを2時間ほど握った。

 

みんなが言うほど酷いゲームじゃない。ちゃんと理解すれば面白味があるゲームだ。

 

みんなは彼女と向き合ったのだろうか、ちゃんと向き合ったうえで嫌いになったのだろうか。

 

これ以上続けたらコントローラーを離せなくなる、そう思い僕はswitchの電源を切った。

 

恐怖の世界は面白い。だが、彼女に貸したゲームが返ってくることはもうないだろう。